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「I'LL BE」と「I'll be」なぜ2つのアイルビーが存在するのか?~それぞれのアイルビーが辿った運命とは~

「アルバムバージョンのほうが、歌詞が語りかけてくるようで好きだなぁ」

「いや、シングルバージョンのほうが聴いててスカッとするし、ノリもいいよ」


ファンの間で未だに話題になる「どちらのI'll beが好きか争論」

I'll beは2つのバージョンで曲調が全く異なる為、コアなファンの間でも好みが大きく分かれます。

では、なぜアイルビーは2つ存在するのか?

今回はこのアイルビーそれぞれの誕生秘話と辿った運命についてお話します。

名曲「I'll be」の誕生。


1999年2月、7th album『DISCOVERY』の収録曲として「I'll be」が世に放たれました。


あいるび2tfcc88137 

アルバムバージョンの「I'll be」は9分を超える壮大な人生バラード曲。

ゆったりとしたメロディに語りかけてくるような歌詞が心に響き「終わりなき旅」と同様、人生の応援歌としてファンの間で人気を集める事となります。







遅れる事3ヶ月・・・。


もう一つの「I'LL BE」がシングルカットとしてリリースされる事となります。



シングルバージョンの「I'LL BE」

あいるび 





リリースされた2つ目のアイルビーはアルバムバージョンとは全く違い、爽やかでPOPなアップテンポナンバー。

当時、若者の間で流行した「SEA BREEZE」のCMソングとしてシングルカットされますが、売上げ枚数は30万枚と、当時のミスチルの人気からすれば少し寂しい結果と終わります・・・。


短期間の間にリリースされた二つの「アイルビー」。名前は同じでも曲調も違えば、雰囲気も全く違う。

しかし、なぜ2つのアイルビーが存在するのか?それぞれの誕生秘話と、たどった運命を紐解くとしましょう。


アルバムバージョン・・・「I'll be」 小文字
シングルバージョン・・・「I'LL BE」 大文字 で表記しています


誕生秘話

1998年某日、Mr.Childrenとプロデューサーの小林武史、スタッフがある一室でミーティングを行っていました。


その話し合いは「活動停止からの復帰シングルをどうするか」という内容。


Mr.Children4人のメンバーはある想いを胸に会議に臨んでいました。


「復帰シングルとしてふさわしいのは、終わりなき旅だ」・・・と。


話し合いがスタートします。


事務所側は『innocent world』や『Tomorrow never knows』のようなシングルとしてキャッチーさを出してほしい、テレビに出た時に映えるような曲を・・・という提案でした。


その提案に対し、メンバー側は納得できず、会議は難航を極めます・・・。


メンバーの「気持ち」的な部分か、それとも事務所側の「経営的な戦略」か・・。


結局桜井さんは、その提案を素直に受け入れる事ができず、その日は会議場をあとにしました。






それから数日後、桜井さんはすっきりしないまま曲作りを始めます・・・。


そして、悩んだ挙句曲は完成しました。


そう、この曲こそが後にシングルとなる「I'LL BE」です。


「I'LL BE」はシングルのほうが先に誕生したのです。


複雑な心境のもと、桜井さんはスタッフに曲の感想を聞いてまわりました。


返ってきた評価は・・・


「この曲すごくいい!」でした。


ただ、高評価とは裏腹に


桜井さんの本心としては

「周りは評価してくれている、でもやっぱり自分で意識して考えたものってのはどうしてもつまらなく思える・・・」







「I'LL BE」の完成からしばらく経ったある日の出来事。


メンバー4人はアルバム『DISCOVERY』のレコ―デングスタジオで音の確認をしていました。


その最中、桜井さんが突然ギターのリフを弾き、歌い出します。


それを聴いていた他のメンバーは、自然と音を乗せるように重ねていきました。


後に「一番いい気持ちの所で入り込めた」と語ったメンバーでしたが


奇跡的にここでメンバーの気持ちが一つになり曲が完成します。


アルバムバージョンの「I'll be」の誕生の瞬間でした。


それぞれのアイルビーが辿った運命とは?


「I'll be」アルバムバージョンの初披露は1999年のツアー「DISCOVERY」の6曲目。

ライブ前半のハイライトとして演奏され、桜井さんの圧倒的なボーカルに力強い演奏力も加わりファンの心に強く焼きつく事となります。

次に演奏されたのがMr.Children集大成でもある2001年のツアー「POP SAURUS」。

この時もライブの2曲目に演奏され、高評価を得ました。

その後も「ap bank fes’05、07、10」 「SPLIT THE DIFFERENCE」「ROCK IN JAPAN FES」など合計で9回も演奏される事となります。

ミスチルの重要な節目節目で演奏されたアルバム「I'll be」に対し、もう一つのシングル「I'LL BE」は全くの逆の運命を辿ります。

シングルとして発売後、ライブでは一度も演奏される事がなく、唯一披露されたのがTVでの収録のみ。

プロモーションビデオが作製されますが、世間ではそれほど話題にあがる事もありませんでした。

そして、シングルでありながらほとんど日の目を見る事が無く、現在に至ります・・・。


15年後に起きた、ある奇跡


全く違う運命を辿ったまるで双子のようなこの曲でしたが、それから月日は流れ15年後、ある奇跡が起こります。

2015年ミスチル側の提案で、ファンクラブ会員にライブで演奏してほしい曲を募集したところ

なんとアイルビーは2位という結果に躍り出ます。

そこで桜井さんが放った一言

「このアイルビーの2位は、どちらか一つのアイルビーだけでもありません、2つのアイルビーが集めた票の結果です」

つまり2つのアイルビーは、一つの「アイルビー」として、ファンにしっかりと愛されていたのです。


以前桜井さんは「曲は自分の子供のような存在」と答えた事がありました。

リリース以来アルバムバージョンの「I'll be」ばかりスポットライトを浴びてきました。

それとは真逆だった「I'LL BE」。

しかし、どんなに冷遇されようが、メンバーにとってもファンにとってもその存在が大切である事は間違いありません。

「I'LL BE」がもし、この先ライブで演奏される事がなくても、ファンからは愛され続けるでしょう。


さいごに・・・


以上アイルビーについて、わたしの20数年前の記憶を辿りながらお話させていただきました。

音楽の世界に「たら、れば」はないでしょうが、もしミスチルが活動停止明けの復活曲に「終わりなき旅」ではなく「「I'LL BE」を選んでいたらどうなっていたでしょう?

スタッフ側がいうように一時的なキャッチャーさは印象に残っていたのかもしれません・・・。

でも長期的にみて、メンバーの「終わりなき旅」の選択は正解だったのではないでしょうか。


そして、この話には後日談がありまして、シングル盤「I'LL BE」製作中、あるもう一つの楽曲が誕生しました。

「prism」です。

「自分に嘘をつくのがだんだんうまくなっていく」

この歌詞はスタッフとミスチルとの摩擦の中ではき出した、桜井さんの本音だったのでしょうね。



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